研究内容
停電後のシステム維持時間の延長・データ処理能力の向上ならびに停電復旧後の自動修復(自動復帰)機能を有するワーキングメモリ(WM:高速WM、大容量WM)基盤技術、およびコンピュータシステムへの適用法を明らかにするため、以下の主要項目に関して参画機関の枠を超え効率的に研究開発を進める。
【高機能(高速動作)スピントロニクスWM向け材料・デバイスの開発】
20 nm SRAM以下のセルサイズで、高速な動作を有するスピン素子の基盤技術を確立する。以下、具体的な開発項目を示す。● | 高速動作 高速な磁化反転を実現する構造の開発と低リーク計測技術の構築を行う。スピン素子単体の特性を決める要因を解明し、安定書込動作を実現する技術を開発する。 |
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● | 耐環境性(耐放射線) スピン素子単体に放射線を照射し、ソフトエラー耐性を明らかにすると共に潜在的リスクを抽出し、記憶保持状態を評価すると共に耐性向上のために必要な方策を明らかにする。 |
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● | 自動復帰機能・性能維持機能 スピン素子を用いたコンピュータシステムの耐災害性向上技術(自動復帰・性能維持機能など)の開発を行ない、シミュレーションにより評価する。 |
【超低消費電力(大容量化)スピントロニクスWM向け材料・デバイスの開発】
20 nm DRAM以下のセルサイズで、低エネルギー書き換えが可能なスピン素子を開発する。以下、具体的な開発項目を示す。● | 20 nm DRAM以下のセルサイズ 材料・素子構造の探索とともに、素子加工プロセス・評価技術を開発する。 |
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● | 低エネルギー書き込み動作 低書き込みエネルギーを実現する材料・素子構造を開発する。 |
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● | 新規低エネルギー書き込み手法 電界効果などを用いることにより書き込みエネルギーを低減する技術開発を行う。 |